第4分科会(ふじさわ学舎) 湘南台文化センター
記念講演 「親と子のコミュニケーション~もっと分かりあうために~」 大島武氏
研究テーマ (地域連携)
「家庭・学校・地域の連携充実のためPTAが担う役割について」
大人も子どもも育つ!個と個がつながる地域連携
横浜市立奈良中学校PTA 竹本靖代氏
絆を大切に、地域全体で子どもを育てるPTA活動
山梨県北杜市立長坂小学校PTA 小宮山栄二氏
子どもたちのより良い成長を願って~家庭・学校・地域の連携を通して~
栃木県上三川地区PTA連絡協議会 長澤明博氏
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【助言者】 神奈川県公立小学校校長会 副会長
後藤幸一氏
【コーディネーター】 大島 武氏
大島 武 氏 記念講演「親子のコミュニケーション -もっとわかり合うために-」
人間が生きていく以上、他の誰かと関わりを持つ以上、コミュニケーションは欠かせないことは言うまでもなく、その能力・スキルを高めることでより快適な人間関係を築くことができるのではないでしょうか。
東京工芸大学の大島 武先生はコミュニケーション理論を先生の実生活のお話を交えながら、わかりやすく解説されました。
コミュニケーションはお互いが共有する言語(日本人同士なら日本語)、非言語(アイコンタクトやスマイルといった表情など)の記号(コード)のやりとりにすぎず、意味伝達には背景にある前提や共通理解が大きく影響する(コンテキスト/文脈)とのことです。コンテキストが低いと、誤解やトラブルを引き起こすこともあります。現在日本は急速に低コンテキスト化しており、言わなくてもわかるはずのことが理解されていないケースが目立っているなと感じています。自分の考え方をわかりやすく、説得力を持って相手に伝えることが、様々な場面において説明責任が問われる時代に求められているわけです。
では、どうすれば伝わるか?大島先生は「わかりやすさ」が大切で、そのように話すための5箇条を示されました。
①「大枠から話す」こと。何か言いたいことを相手に伝えるときは、結論や概要から先に伝えることが話題の本質をぶれなくします。
②「具体的に話す」こと。伝え方が曖昧だと、大きな誤解を生むことがあります。
③「相手の反応に合わせ、ゆっくり話す」こと。話し手と聞き手との間には情報処理のタイムラグがあるためです。
④「相手の土俵に立って話す」こと。入ってきた情報が自分の知識と結びついたときに初めて「わかる」ということになります。例え話や子どもが好きなアニメキャラクターなどを引き合いに出して会話することで、子どもの関心を引きつけることもひとつの方法です。
⑤「タイムマネジメントを意識する」こと。時間を予告して話すという意味で、聞き手の時間を大切にしているという思いやりです。
大島先生も5つのポイントを意識して講演されていましたので、とてもわかりやすく、説得力のある内容でした。子どもが豊かな人間関係を結べる大人になるように、ぜひこの5箇条を親子のコミュニケーションに意識して実践してみてはいかがでしょうか。
言い方を工夫することで、子どものモチベーションを高め、可能性を広げることもできることを確信しました。 (レポート:山北町P 古前田)
生徒数735名を有する奈良中学校の地域住民の多くは10~15年以内に転入してきた「新住民」といわれ、「住民同士のつながりも希薄である。」とされています。
そこでPTA活動の中で、地域人材が町の先生として来校する「ふれあいデー」の開催や地域の方とともに世の中の出来事を考える「よのなか科」の実践を通して、地域と子どもたちをつなげることにPTAが深くかかわってきました。
山紫水明の地にある長坂小学校は、子ども、保護者、地域にとっても、わくわくする楽しみ、期待感にあふれる学校となるよう共に子どもを育てる「共育」を基盤に活動しています。
PTA事業として、子どもたちの環境整備(植樹や絵画購入等)や教育活動を、物的にも、活動的にも支援しています。
大自然の中、できることを無理なく、地域との「絆」を大切に、みんなが楽しめる活動に取り組んでいます。
栃木県上三川地区連絡協議会は、3校合同(上三川小・坂上小・上三川中)で単位PTAではない「面としての広がり」を作り出した活動の発表でした。
主な内容は、基本的な生活習慣づくりとして「明るいあいさつの習慣化」「家庭学習の習慣化」「規範意識の高揚」「食育の推進」、地域と連携した安全・安心の向上のため「地域の実態把握」「災害時の安全対策の向上」「関係諸機関との連携」などです。