PTAに関わる皆さまへ
コロナ禍におけるPTA 活動に向けて
各校のPTA、市町村郡のPTA協議会、そして事務局の皆さま、そして学校教職員の皆さま、いまだに新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、それぞれの運営にご尽力いただいておりますことに感謝申し上げます。
令和元年末、中国から報告された原因不明の肺炎、その後1隻のクルーズ船内でパンデミックが起き、まだ、私たちが未知のウイルスに対してどこか輪郭がはっきりとしないまま、他人事のように感じていたものが、数カ月後には、世界中に広がりを見せ、初期段階で人々が亡くなる現象を目の当たりにして、何かとてつもないことが起こっていると、皆さまもそう感じていたのではないでしょうか。その後、緊急事態宣言の中で学校は休校となり、我々保護者も日常生活において、PTA活動において様々な制約を受けることとなりました。また、この時期に未知のウイルスへの恐れから、許され難い様々な偏見や差別が生まれることもありました。
歴史的な困難の中、県の教育委員会、市町村の教育委員会は、学校のICT環境を急速に整備し、子ども達の学びの環境を確保しました。我々保護者も、オンラインによる打ち合わせなどを行い活動を継続し、何とか歩みを止めることなく、少しでも前に進むことができました。こういった技術の活用については、近い将来訪れるべき社会変化が急速に訪れたことで、多少の混乱をもたらす中、アフターコロナで有効となる考え方を示唆してきたということもありました。また、その中で特筆すべきなのは、皆さまがこういった困難に直面する中でも、絶え間なく成長する子どものため、ほかの誰かのためを思って、よりつながりを強くして、知恵を出し合って対処してきた事実だと感じています。
皆さまの思いが様々なアイデアでイベントなどを実現されつつある中、我々神奈川県PTA協議会も、令和3年度は何とか神奈川県PTA大会を実現できました。大会では、準備の段階からみんなで作り上げる思いとその一体感、主催者としての緊張感、表彰者をみんなで祝う温かい空気感、講演や発表を聴いてみんなで学ぶ共感の場、終わった後の達成感、そして、何よりも皆さまとリアルで「つながる」ことができたこと、中々オンラインでは実現できない事ばかりで、改めてリアルな活動の大切さ、子どもをテーマとした学びの尊さを実感することができました。
保護者や先生が子どもを思う気持ち、仲間と何かを成し遂げることの成功体験と感謝の共有など、本質的なことは新型コロナウイルス感染症が広まる前と何も変わりません。
私たちは多様性の中で生きています。コロナ禍のなか、誰もが積極的にPTAに取り組める訳ではないという様々な立場も思いやり、今後も、互いがつながり手を携えることによって、より良い子育てを目指しましょう。
ここに、神奈川県 PTA 協議会は「コロナに負けない PTA 三つの宣言」を行います。
一、PTAは、悩んでいる親、がんばっている先生に寄り添います !
一、PTAは、不当な差別や偏見を助長することを許しません !
一、PTAは、人と人とのつながりを大切にし、学び続け、みんなの仕合わせを実現します !
私たちは、新型コロナウイルス感染症が示唆した意味を前向きに捉え、次に生かす気持ちと知恵を持ち合わせています。今年度においても、そして、これからもずっと、神奈川県PTA協議会は精一杯皆さまの活動を支援してまいりますので、みんなで一丸となって子ども、先生、保護者の笑顔が絶えることの無い日常を実現しましょう。今後とも、PTA活動へのご理解とご協力をどうぞよろしくお願いします。
令和4年4月1日 神奈川県 PTA 協議会 会長 大木 健一