ほぼ隔週刊 まなびや通信Vol.69 神奈川県PTA協議会
2014年9月16日発行
━━━■目次■━━━
【1】学校が始まり・・・
【2】「カブトムシ採集」(中郡・二宮町・秋元)
【3】日本PTA長崎全国大会分科会報告 Vol.2
第6分科会報告「人権・平和教育」(秦野市・鮎沢)
【4】明日からの神奈川県PTA
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【1】学校が始まり・・・
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学校も始まり、お母様方はホッと一息なのでしょうか。
それとも運動会に、文化祭、各種行事の引き続く、秋の予感に気を引き締めているのでしょうか。
PTAと言えば、学校行事のお手伝い。
中心メンバーになれば判る「成功の楽しさ」も、端から見れば「出席と手伝いの強制」。
けしてそんな事にはならないよう、心して秋のイベントに取り組みましょう。(清川・笹原)
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【2】「カブトムシ採集」(中郡・二宮町・秋元)
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本年度、中郡(二宮・大磯)の代表として理事を務めさせて頂きます二宮町の秋元です。
どうぞよろしくお願いします。
二宮には3つの小学校があり、そのひとつ「一色小学校」が今年50周年を迎えます。
この小学校に福島から原発の事故の関係で転校してきた生徒が今年の3月に卒業して、福島に帰る際に「カブトムシ相撲の土俵」なるものを置き土産として作製してくれたそうです。
「飾って置くだけでは?」
そこで50周年記念事業のひとつとして「カブトムシ相撲」を7月23日に行うことになったとのことでした。
5月の連休明けに一色小の実行委員の方から「カブトムシ相撲をするためにカブトムシ採集をお願いできませんか?」依頼がありました。15年程前、イベントのためにカブトムシを200匹位採集したことがありました。
(もちろん私ひとりではありませんが)
どこかで聞きつけてきたのでしょうね。30匹ということで引き受けました。
二宮町って何もない分緑が豊富でカブトムシが捕れるんです。近隣の大磯や中井にもお邪魔しましたが・・・。
7月1日からカブトムシ採集が始まりました。
夜9時暑いけれどピステ上下を着て、長靴を履き虫カゴと懐中電灯を肩から下げ出発。
当時一晩で5~6匹捕まえていたので20日間で30匹は楽勝!のはずでした。
最初の3日で1匹ずつ捕まえ序盤としてはまずまずでした。
ところが今年の7月の上旬って朝晩が結構涼しくてカブトムシが姿を現さない。毎晩夜な夜な妙な格好で出かけるも収獲なしの日が続く。期限付きしかも小学校の事業、気は焦るばかり。
バナナトラップにも掛からない上誰か他の人先を越されることもあった。
日中も考える事はカブトムシの事ばかり。
日曜日の朝は4時に起きて、シイタケの原木を捨ててある山へも行きました。
そんな折「うちの腐葉土からたくさんふ化していくよ」って家庭菜園をしている知り合いのおじさんが、3日程するとバケツに15匹程のカブトムシを入れて持ってきてくれた。
この時ばかりは神様に見えました。
さぁ、あと10日で10匹!
ところが朝晩涼しい日が続きやはり現れない。
ここで近くにあるゴルフ場に忍び込む。という禁じ手を使う決心をした。
15年前のゴルフ場は「どうぞご自由に!」だったのが、ここ近年厳しくなり夜の巡回をしていると友人から情報をもらっていた。
上下を黒で揃え長靴をランニングシューズに履きかえ侵入したが、立場上絶対に捕まるわけにはいかないのでドキドキしながらカブトムシを探していました。
5日目にとうとう巡回車と出くわし慌てて大きな木の陰に身を隠しました。
夜のゴルフ場はシーンと静寂なので、虫カゴの中のカブトムシたちがブーンブーンと暴れている音や自分の心臓のドキンドキンと高鳴る音が巡回車に聞こえてしまうのではなかろうか?息も止めていましたよ。
「見つかりませんように!」と祈りが通じたので巡回車が通り過ぎたのを確認して再び探していたらなんと巡回車が戻ってきた。
隠れる木は・・・無い!出口が近かったので懐中電灯を消して振り向くことなく全力疾走しゴルフ場から出た。
心臓が口から飛び出してしまうのではないかと思うくらい激しい呼吸でした。
家に帰りこの出来事を家族に話したら、高校2年の娘が「父さん、それって犯罪だよ!自分の立場をよく考えなよ!」とこっぴどく説教をされてしまい、翌日菓子折を持ってゴルフ場に謝罪に行き、とりあえずけじめはつけました。
何とか「カブトムシ相撲」の開催に目途がたったということで私の任務は終了。
数日後お礼にとたくさんのハーゲンダッツのアイスクリームを頂きました。
残念ながら私は「カブトムシ相撲」の観戦は出来ませんでしたが、大盛況だったとの報告をもらい地元のタウン誌にもその模様が掲載されていました。
心身共に大変でしたが、木に止まっているカブトムシを見つけた瞬間の胸の高まりは子供の頃と変わりなかったです。
ただPTA会長としては反省しなければならない行動がいくつかありましたね。
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【3】日本PTA長崎全国大会分科会報告 Vol.2
第6分科会報告「人権・平和教育」(秦野市・鮎沢)
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第6分科会のテーマは、人権・平和教育についてでありました。
まず原爆の「かたりべ」下平作江さん(79)のお話を伺う事ができました。
長崎は造船所があった事もあり度重なる空爆に苦しめられてきたことを知りました。
その空爆の惨状、そしてあの日がやって来ます。
焦土と化し死体だらけの街、家も家族も失い妹さんと2人生き残り、原爆での傷を負いながら児童2人生きていくのは辛く苦しいものであったと思います。
その体験と悲しみや心の内は私の想像をはるかに超えたものであります。
数年後、原爆で受けた傷が癒えぬまま妹さんは自ら命をたったそうです。
そのことを下平さんは「生きる勇気、死ぬ勇気」という言葉を交えて語っていらっしゃいました。
そんな迷いや苦しみを抱えた中、今「生きていて良かった」とも語っていらっしゃいました。
お話を聞いて改めて、日本は唯一の戦争被爆国として世界に「平和と反戦・核兵器廃絶」を訴えていかなければならないと感じました。
講演会、実践発表、パネルディスカッションでは、「いじめ問題」と「子供達の自尊心、自己肯定感の育み」についてお話がありました。
「いじめはする方、される方どちらが悪いか」について、講師の方は「いじめは、する方が絶対に悪い」と優しい口調でしたが強い思いで仰っていました。
いじめの議論では「いじめられる方にも原因がある」という意見が必ず出されますが、それは原因であっていじめを肯定するものでは決してないこと「いじめは、する方が絶対に悪い」という強いメッセージを私たち大人は、子供たちに伝えなければならないと思いました。
私たち親は日常子供との会話で「でも」という言葉を多用してしまっているそうです。
子供たちを"信じ""味方"となり、本人の意見や自由を肯定しつつも、「でも・・・」と最終的に否定してしまっているということです。
これでは子供の自尊心は育ちません。
「でも」の使い方は要注意で、なるべく使わないか「・・・でも、あなたの自由にして良いのよ」のように子供を肯定してあげる言葉を後に言うのが良いということを勉強しました。
躾のつもりで子供達に厳しくするうちにも怒りに変わっているとのこと、私にもよく身に覚えがあります。
一方で日本には「恥」の文化があり、良い面もたくさんあると思いますが、そのせいか私もそうですが、愛情を行動や言葉で表現することがとても苦手のようです。
しかし子供達が自尊心を育むうえで「やさしさ」や「ほめる」ことを、言葉や行動で大人が子供に示すことが重要だそうです。
鳥取県のPTA活動の事例で「10秒の愛」が少し紹介されました。
「やさしさ」は子供の心に貯金されるそうです。
沢山の「優しさ」は子供の自尊心、自己肯定を育む大切なものです。
子どもの孤立についての国際比較のデータが紹介されました。日本はワースト1です。
自宅にすら自分の居場所を見いだせない子が沢山いるとのこと、ストレス社会と呼ばれ、アベノミクスで女性の社会進出が政策でも叫ばれる今、PTAが地域社会の協力と理解を得ながら子供隊の自尊心と自己肯定感の育みについて話し合い行動していくことも一つ大きなテーマであると感じました。
〈分科会案内は、ここから。http://www.pta-nagasaki-taikai.com/bunka/06.html〉
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【4】明日からの神奈川県PTA
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10月22日(水) 神奈川県PTA委員会&理事会&県教育委員会との連絡会(厚木)
10月25・26(土・日)日本PTA関東ブロック大会さいたま大会
11月13日(木) 神奈川県PTA大会・相模原市
12月12日(金) 神奈川県PTA理事会&県校長会懇談会
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編集後記
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秋元さんの話しいかがでした。
子どもの頃のドキドキを思い出すような冒険譚でしたね。
そして鮎沢さんの長崎大会報告。諭しているうちに怒り心頭に達し、単に怒りをぶつけているだけ・・・。
子どもに対しても、奥さんに対してもさえ思い至ります。反省。でも、向こうもだしなあ。。。
いやいや、ここはやっぱり反省でしょう。
さて9月次回のコラム担当は、柴田さん。日本PTA大会長崎大会報告も引き続き募集中!
ご出席のみなさん、各地の分科会報告など、期待しております。
出席リポートは、必須でしょ!(o^-')b
さらに広報サポーターの皆さま!、サポート記事、お待ちしております。
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意見を述べ合う神奈川県PTA、冒険と反省のメルマガ69号でした。(和)