あ・り・が・と・う

                        第27代会長 玉 野 真 永


 本日の定期総会をもって、一年間の任期を満了し退任することとなりました。この間、同じ思いで県P事業に携わった役員・理事の皆さんをはじめ、県教育委員会や学校関係の皆様、そして何よりも神奈川県内23万人を超す県内PTA会員の皆さんのご協力とご支援をいただきましたことに心より感謝申し上げます。「ありがとうございました。」


 皆さんは「ありがとう」の反対語は何だと思いますか?「ごめんなさい」とか、「どういたしまして」などを想像しがちですが、正解は、、、「あたりまえ」。

多くの仏教経典の中にでてくる「難有」という言葉。この「難有」、日本語では真ん中にレ点が付いて「有ること難し」と読み下します。経典の中では、あることが難しい、稀である。めったにない事にめぐりあう。すなわち、奇跡という意味で使われています。感謝の気持ちを表すとても素敵な日本語「ありがとう」の語源だそうです。

私達は日ごろの生活を送るなかで、たくさんの事を当たり前として、過ごしてしまっています。例えば、ご飯を食べること、暖かい布団に入って寝ること。他にも、自分が今生きていることや、当たり前のように家族がいることなど、すべてが当たり前で、特別な事とは、なかなか思うことが出来なくなってしまっているのではないでしょうか。「難有」という心は、それが当たり前ではないことに気付かなければ、決して起こることのない心です。

 ある意味、PTA活動は子を持つ親として「当たり前」のことかもしれません。でもどうですか?もし学校の先生や地域の方から「いつもPTA活動していただき、あたりまえ~」なんて言われたら、かなりムカッとしますよね。やっぱり「ありがとう!」って言われたいものです。大切なのは今ある「当たり前」は有ることが難しいことが、たまたま当たり前のように目の前にあるだけ。本当は「有難う」と感謝をしなければいけないことなのでしょう。


お仕事や家事、そして我が子の子育て、とお忙しい中、県内各地で新年度のPTA役員に就任した皆さんの思いを察しますと、これこそ元々の意味の「難有」ですよね、本当にありがとうございます。そして本当は「難有」なのに、これからも当たり前のようにPTA活動をしているすべての皆様に感謝の気持ちを申し上げ、私の退任のあいさつとさせていただきます。

 

「ありがとう」